皆さん、「運転資金」ってどういう意味で使われていますか?
多くの方が事業を運営していくうえで必要なお金のことを「運転資金」と呼ばれているのではないでしょうか?
金融機関から借入をする際に、その資金の使用目的を聞かれると「運転資金」と書いている方が多いかと思います。
しかし、「運転資金」って定義があって、次の計算式で計算される金額なんです。
運転資金=売上債権(受取手形+売掛金)+棚卸資産-買入債権(支払手形+買掛金)
この計算式はどういう意味かというと「ものを仕入れて売るというサイクルの中で、会社がお客さんに代わって立て替えている
お金」ということになります。
実際に金額を当てはめてみるとわかりますが、「運転資金」って実はすごく狭い範囲の金額なんです。
それじゃ、皆さんが「運転資金」と呼んでいるものは実際は何と呼ばれるものなのでしょう?
・ 季節資金・・・・・・売上が季節で変化するときに対応する資金のこと
・ 決算資金・・・・・・配当や決算賞与のための資金のこと
・ 賞与資金・・・・・・賞与支給時に対応する資金のこと
・ 納税資金・・・・・・納税する際に必要とする資金のこと
・ 赤字補填資金・・・・赤字を埋め合わせるための資金
ざっと上げるとこのようなものがあります。
金融機関は上記のように必要としているお金を区分していますので、皆さんも同様に上記の区分を
頭の片隅に入れておいてください。
上記で紹介しました、「運転資金」と「運転資金以外の資金」では返済方法や返済原資で大きな違いが
あります。この部分を次回はお話ししたいと思います。